昨日の投稿に関連して岩田健太郎教授(神戸大)のお話です。例の告発動画以来、ネット上にイワタタタキが流れています。その内容は、一方的に「デマ」とか「侵入」といった言葉で決めつけるものから人格攻撃に近いものまで様々です。
人格攻撃に近いものというのはレッテル貼りです。「正義感が強いあまり原理原則を振りかざして上からドカンとやる人」。あの人は、もともとそういう人で学会でも有名。確かに正しいことをいっているが、一生懸命やっている現場の士気は下がるだけといった内容です。
ここで、問題なのはその先です。岩田教授の告発でドキッとした人も、イワタタタキ動画を見たら「な~んだ、そういうことか。」と変に納得してしまって思考停止してしまう。私にはそれこそが、この国が陥ってしまっているパターンだと思えてならないのです。
岩田教授をいくら叩いたところで、少なくとも今月18日時点でクルーズ船がカオスの状態にあったことに変わりはありません。そして、翌19日には、これから陽性になる可能性のある500人が下船したという事実があります。
誤解を恐れず敢えていうならば、原発事故の汚染水を海に流している状況と重なりませんか。そんな中、政府の対応はといえば「イベントや集会の自粛を求める」だったり、「全国すべての公立小中高休校」だったりするのに、労働者に休めとはいわないのです。
本当に効果的なのは、すし詰め電車を止めることなのに、それをやるとは言いません。世界的なパンデミックを抑え込むために労働者には休業補償を行い、中小零細企業には補助金を支給する。それが国家の責任のはずなのに、誰かを悪者にしたてあげ、悪者タタキで思考停止。一番の問題は、そんな政府を選び続けている国民の側にあると思うのですがねぇ。