「ささやかな抵抗かもしれないが、上意下達にそのまま従う気持ちはなかった(長野県池田町竹内教育長)」。そういって長野県池田町は、2日遅れの休校を決めました。NHKの発表では、 小中学校の休校をしないと判断をしたのは2日の時点で7つの県19の自治体の合わせて295校に上ります。 そんな中、わが香川県では「首相の会見を見てあわてて準備した」といって政府の要請通り2日からの休校が強行されました。
「年度末ギリギリの3月に突然『学校は明日でおしまいです』と言われた子どもたちの気持ちを想像するに、国に言われるがままに『月曜から休め』とは、私はとても言いたくない (長野県池田町竹内教育長) 」。子どもたちの気持ちを想像するよりも「忖度」を優先させた自治体には、せめて竹内教育長のような矜持がほしかったと思います。
台湾では「教員か生徒一人の感染が確認されたら学級閉鎖、二人以上が感染したら休校」と、明確な基準が定められているとか。香川県のホームページによると、3月4日の検査件数3件。検査結果は3件すべてが陰性で、現時点で香川県では「新型コロナウィルス感染症」の患者は確認されていませんと掲載されています。
下の娘が小学校を卒業したときのこと。卒業式当日の夜、彼女は布団の中で大泣きしました。「あんなに素晴らしい先生や仲間たちと、みんな揃って授業を受けることができた時間が終わってしまった。」といって。もちろん、世間にはいじめを受けている子どももたくさんいて、その子たちにとっては突然の休校が歓迎されているかもしれませんが。
ここで、一番の問題は公僕である首長や教育長が、公の利益よりも政府の意向を優先させている実態です。彼らが優先する政府が「嘘で塗り固めた政府」であることは、今や多くの国民の知るところで、国際社会のコモンセンス。にもかかわらず、この期に及んで多くの自治体が積極的に加担しているという事実を私たちひとり一人が直視し、今こそ自らの選択を検証すべきときではないでしょうか。