テレビを付けたら東日本大震災の特集をやっていました。9年前のあの日の小学校。助かった命と失われた命があります。その命運を分けたものは一体何だったのでしょうか。
校長の臨機応変な対応で全校生徒130人全員が無事だったというある小学校では、刻々と移り変わる状況を肌で感じながら、より安全な場所を求めて非難を繰り返したと言います。
その一方で、 石巻市立大川小学校では、児童74人と教職員10人が津波の犠牲になりました。大川小学校を津波が襲ったのは地震発生の2時間後。その間、一歩も非難しないまま 「ここに居れば大丈夫なんだ」「ここには津波は来ないんだ」と思い込んで津波の到達を待っていたことになります。
きょう審議入りの緊急事態宣言(緊急事態宣言を可能にする法案)は、安倍政権が狙う緊急事態条項(憲法改正)への一里塚。仮に肩透かしなほどどうってことのないものだとしても、いずれ、真綿で首を絞めるように人々のコントロールを奪うもので、それは、自民党の改憲草案を読めばわかります。
「ここに居れば大丈夫なんだ」「いうとおりにすれば大丈夫」と安倍首相に言われても、はたしてそれを信用できる人がどれほどいるでしょう。自らの人生のハンドルを自ら手放すようなまねはできません。9年前の大震災で犠牲になった人たちが、語り掛ける言葉に、静かに耳を傾けましょう。今日はそんな一日だと思います。