官邸に人事権を握られた2014年以降、官僚たちがますます物を申せなくなってしまったんだと思います。 赤木さんが汚れ役を引き受けて守った部下たちをはじめ、本当のことを言えなくて苦しんでいる役人はたくさんいるはずです。少なくとも小泉政権以降の約20年で、いったいどれだけ公務の職場が壊されていったでしょう。
年間5000人もの学校の先生たちが心の病で休職に追い込まれているのも、市役所の職員が非正規ばかりで官製ワーキングプアが増え続け、知識やノウハウが蓄積していかないのも、公立病院のお医者さんが過労自殺するのも、みんな根っこは同じ。実際、近財の赤木さんはいたるところにいるんだと思います。公務員の世界ですらそうなのですから、民間ならなおさらではないでしょうか。
わたし自身、小泉構造改革の当時から叫び続けていますが、このことは政治の問題である前にわたしたちの生活そのものの問題です。「森友」や「桜を見る会」、検察人事の問題は同じ根っこの現象です。なので、わたしたちに関係のない問題などひとつもありません。公務員バッシングという言葉がありますが、いくら待っても政治の自浄作用が働かない以上、今こそわたしたちは分断を乗り越えるとき。今声を上げなかったら先はないと思います。どこの国も自国民を守っているのに、人命軽視のわが政府はわたしたちを守ってくれませんからね。