今、DVが急増しています。個人的には、感染拡大に伴う外出自粛で家族が密室化する状況に危機感を募らせていましたが案の定。様々な虐待のリスクも高まって、家庭内という密室では今や世界中でもうひとつの危機的状況が展開されていて、実際死者が出ているといいます。
新型コロナウィルスの感染拡大は目に見えてわかりやすい一方、平常時でも見えにくい家庭内の問題は、こういうときには特に見落とされがちです。先日も親がイライラを爆発させて「恨むんなら安倍さんを恨め~!」と子どもに当たる実態を聞きました。
外国の事情はわかりませんが、少なくとも日本でDVが急増している要因は、外出自粛だけでなく経済的困窮にあることは明らかです。 憲法学者の 木村草太 さんは「専門家の意見を踏まえ、強制的な外出禁止を可能にする制度や補償の仕組みなどを整える段階に来ているが、政府にはその準備ができていないように見える」と述べた上で、「本来の意味でのロックダウンを可能にするには多額の予算も必要。首相らはまだ腹をくくっていないのではないか」 と言っています。
新型インフル特措法に感染症法と法整備の方にばかりに目がいきがちですが、本気で国民の命を守る気があるのなら、あらゆる強制力にはもれなく補償が伴うということを肝に銘じることが先決。たった3時間の審議で緊急事態宣言を盛り込むことに心血を注ぐよりも、総理には今こそ腹をくくってもらうときだと思います。