わたし「メロリンQ」って聞いたことがなかったのです。当時のYouTube動画で 16歳の山本太郎さんをみて、その劇的なビフォーアフターに感心しています。「当時は、水着を着て政治のことなんか何にも考えていなかった」と、ご本人が仰るとおりかもしれませんが、それも、2011年、あの東日本大震災以降 「メロリンQ」のお茶目な少年は、全くぶれずに現在に至っています。
一方、ひとり一人の生存権に寄り添い続ける宇都宮健児さん。73歳にして都知事選3度目の挑戦というご本人は「サラ金のグレーゾーン金利撤廃の闘いには30年かかった。都議選には初めて立候補して8年、都議会の傍聴を続けて6年しかたっていない」と笑顔を輝かせます。都知事になったら学校給食の無償化、都立大学の授業料半額化~無償化、非正規雇用を減らす試みや住まいの安全保障など、どうしてもやりたいことがあるからと。
驚いたことに、東京では 4,000人近い人たちが ネットカフェを生活の拠点として、派遣やアルバイトで命をつないでいるのですね。コロナのせいで路上に放り出された人の中には様々な事情の人たちがいますが、たとえ行き場があったとしてもコロナの陰で自ら命を絶った人や餓死者まで出ています。そんな中、小池都知事は毎日テレビに出ては数字の発表に終始。困っている人の存在など彼女の視界には全く入っていなかったことがうかがわれます。
4年前の公約を何一つ守っていないという小池百合子さん、この先も都知事を続けていったい何がやりたいのか。そう思って、オフィシャルサイトをのぞいてみればそこは、抽象的な標語のオンパレード。もし、都知事選びが結婚相手選びだったらどうでしょう。1ミリもぶれずに真正面から挑み続ける中身が詰まった人と、自分をよく見せることには天才的だけれど中身が空っぽな人と。「困っている人」は支援さえあればいずれ「困っていない人」になります。でも、いま困っていないあなたが死ぬまで「困っていない人」であり続けられるかどうかはわかりませんよ。