映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」をご存じでしょうか。地元、香川選出の衆議院議員、小川淳也を17年にわたって追ったドキュメンタリーです。わたしは、特に彼の支持者というわけではありませんが、彼の国会での質問風景や街頭での演説を何度か聞いたことがあります。そして、かねがね思っていました。この人は「語れる言葉」を持っていると。
東大法学部を卒業後、当時の自治省に入省。そのまま留っていれば安定した人生が約束されていたものを「 官僚行政の限界」「それを正せない政治へのいきどおり」「その壁を壊さなければ」と32歳で役所を飛び出し、地元の世襲議員が地盤を独占する選挙区から国政に名乗りを上げて17年。彼がひたむきであればあるほど、政治の理不尽はいよいよ動かしがたい気がします。
内面から突き上げるような彼の情熱は、今回の都知事選にみる宇都宮健児さんや山本太郎さんの姿とも重なってみえるというのに。「自分は前原さんのように右でもなければ、枝野さんのように左でもない」と彼自身が言うとおり中庸であり続け、政治的しがらみに絡めとられている間はもしかしたら難しいのかも。一緒に映画を観ていた団塊世代のお姉さまからは「普通の人やな」という感想が聞こえてきました。
「いつかは必ず総理大臣になる男」と自らおっしゃる淳也さん。もし、その言葉が本気なら、同じく総理大臣をめざす山本太郎さんとガッチリと手をつないではいかがでしょうか。あなたのような正直な人には、もうこれ以上、組織の中で疲弊してほしくないです。淳也さんと太郎さんが手をつなげば、その衝撃は凄まじいものになるはず。でも、逆に 「いつかは必ず総理大臣になる」といいながら、踏み出さないのはなんでなのですか。