昨日に引き続き、映画(選挙)の話題です。ああだ、こうだと勝手なことを言いましたが、今日は「君はなぜ総理大臣になれないのか」という映画を題材に、なぜ、この国では、正直でひたむきな政治家が総理大臣になれないのか。なぜ、わたしたちは、そんなリーダーを総理大臣に押し上げることができないのかを自分なりに考えてみたいと思います。
小川の淳ちゃんが、党内で出世できない理由のひとつに選挙区で勝てないことがあげられます。淳ちゃんの選挙区(香川1区)の有権者であるわたしが思うに、同じ選挙区には、親子三代にわたる世襲議員であり、安倍内閣における国務大臣経験者がいます。いまの選挙制度自体に問題があることは、見逃せませんが、こうした世襲議員の存在が、熱意ある若者の政界進出の壁になっている構図は、香川に限らず共通の課題ではないでしょうか。
そして、最も深刻なのは情報の格差だと思います。それは、経済格差ときっとセットなのでしょう。たとえば、東京都の高齢化率はおおよそ23%。もっと若い世代でも、インターネットから常時、情報を入手できる人がどのくらいいるでしょうか。たとえ、入手できたとしてもリテラシーの問題が残ることから、すべての有権者が正確な情報を共有するのは至難の業です。そのためにこそ、存在するはずのジャーナリズムはほぼほぼ機能していませんから。
次に資金力の問題があります。たとえば、都知事選を闘うには3億円必要という話も聞きました。コロナ時代の選挙は、感染拡大を防ぐ意味からもテレビで公開討論会を行い、資金力があるか否かにかかわらず、あまねく正確な情報をいきわたらせ有権者の正しい判断を促すべきです。しかし、それすらもやろうとしないのは、正しい判断をされては困るからかも。わたしたちの人生は、政治のあり方に大きく左右されます。いずれにせよ、選挙にまつわる矛盾をこれ以上放置できないところにきていると思います。