ゆうべは、秋の音色が耳に心地よく、聴き入ってしまっていたらうっかり窓を開けたまま眠ってしまいました。そうしたら、今度は寒くて目が覚めて、まさか、このまま暑さがぶり返さないなんてことはないでしょうが、一気に季節が進んだ感じです。それに引きかえ、私たちの暮らすこの国の、政治の停滞ぶりは一体何なのでしょう。7年8か月にも及んだ安倍政権が、ようやく終わるのかと思えば、後に続く人からは、これまでの路線を踏襲すると、そんな声しか聞こえてきません。
今日、自民党の新総裁に選ばれる見通しという菅官房長官は、この期に及んでまだ、消費税は引き上げざるを得ないと発言。それに対して反発の声があがると 、あくまで、将来的な話として、今後10年ぐらいは大丈夫と慌てて訂正しています。しかし、これも前言の撤回ではあり得ず「 10年ぐらいは… 」ということは10年たったら税率アップの必要があるということで、その間、増税回避の努力をする気はありませんと断言しているように聞こえます。
10年もすれば菅さんは、80歳を超えていて、あとは野となれ山となれ。痛くもかゆくもないでしょうが、既得権益を維持するための歯車にされている人やその子どもたちはどうなるのでしょう。「古希」の言葉のとおり、かつては70歳まで生きる人は稀だったものが、いまではちっとも珍しくないせいか、トランプさんといい、菅さんといい、自然に学ばない大人があまりにも増えている気がします。ましてや、「権力」という虚構の世界に首までどっぷりつかっていると世間の現状などは見えなくなって当然なのかもしれません。