ハフポスト日本版が報じた「平均年齢71.4歳、全員男性。菅義偉総裁と自民党4役が揃って会見」と相前後して、東京新聞の「大坂なおみ 全米V、7枚のマスクで反差別訴え」が目に留まりました。新しい自民党4役の平均年齢 を70歳超に押し上げたのは、先の大戦の開戦の年に生まれた二階俊博幹事長で引き続き君臨し続けるおつもりのよう。もちろん、年齢が問題なのではありません。彼らが共通して信仰する宗教が問題です。菅さん、二階さんを含む 「平均年齢71.4歳、全員男性 」に日本の未来を占う人は少なくないのではないでしょうか。
「超人間的な秩序の信奉に基づく、人間の規範と価値観の制度」。これは、ユヴァル・ノア・ハラリによる宗教の定義です。超人間的とは、人間が作ったものではないという意味。秩序の信奉とは、それがあると信じること。日本人は、無宗教とかいわれますが、これには、各種のイデオロギーや「人権」も含まれるので、そう考えれば無宗教の人は存在しないことになります。問題はその続きで、それにそった自分の生き方を設定し実践するのが宗教だというのです。わかりやすい例は、森友問題。公文書の改ざんを強要されて自死に追い込まれた近畿財務局職員の妻、赤木雅子さんは語っています。
「(菅さんも)このまま隠し通せると思っていると感じる。でも、わたしは絶対許さない」と。都合の悪いことは、観ない、聴かない、話さない。問題の宗教の名は「問答無用教」か「利権ファースト教」か。同じ信奉するでも、大坂なおみは全く違っています。結果がどうなるかわからないうちから、 決勝までの試合数と同じ7枚のマスクに、白人警官らの手にかかった黒人犠牲者の名前を記し、故障明けの体に自ら重圧をかけたといいます。「選手である前に、1人の黒人女性」22歳。彼女のような存在が、せめてもの希望です。