わたしの時代には、女性の結婚適齢期を「クリスマスケーキ」にたとえるのがまだまだ一般的でした。24歳までならセーフで、25歳を過ぎると売れ残りだというのですから、バカバカしいのと同時に、今との乖離に驚かされます。10回以上お見合いをさせられたという友だちによると、「大卒以上の高学歴女性」「背の高い女性」「年齢の高い女性」は敬遠されたとか。加えて、きっと、「年収の高い女性」も当時は嫌われたのでしょうから、男性の「3高」とは対照的です。
先日亡くなったRBG(ルース・ベイダー・ギンズバーグ米連邦最高裁判事)は、夫マーティン( マーティ )のことをこう語っています。「私の頭の良さを気に入ってくれた男性は、マーティが初めてでした。50年代において、それは稀なこと。悲しいことに、当時、同級生の女性たちは、頭が良いのをあえて隠そうとしていました。マーティは自分に自信があり、自分をよく知っていたので、そんなことに恐れを感じなかったのです」。これは、今でも女性の東大生が東大生であることを隠そうとするのと同じで、その点、ちっとも変っていません。
どうやら、変わったのは、女性の側の結婚の条件のようで「高学歴・高収入・高身長」が、途中「平均的年収・平凡な外見・平穏な性格」を経て、いまや「低姿勢・低依存・低リスク・低燃費」に至っているといいます。アラサーからアラフォーへと移行期を迎える長女。娘を持つ母親としては、マーティンのような男性の出現を祈らずにはいられませんが、国をまたいだ転勤の可能性のある彼女の場合、自分のキャリアをギブアップできないとなると、低姿勢でなくてもいいので「 低依存・低リスク・低燃費」 なら理想的だと思います。