85歳のITエヴァンジェリスト 、若宮正子さん(マーちゃん)をご存じでしょうか。彼女の話をラジオで聞いて、ネットで検索したら華麗にプレゼンするTEDの映像がヒットしました。以前、「最強の85歳」RBGのお話をしましたが、日本にもちゃんといるじゃありませんか。ありとあらゆる「ネガティブ」をものともせず、「ほしいものは時間、有り余っているものは好奇心」とどこまでも自分らしく生きる最強の85歳が。
1935年生まれといえば、私の母より年上のマーちゃん。彼女がPCと出会ったのは、退職後、お母さまの介護をするにあたり、在宅のまま社会とのつながりを維持できないかと考えたからだそう。まさに、コロナの時代を先読みするかのようですね。「人生は60からが面白い」とか「70、80は伸び盛り」なんていわれると何だかワクワクしてきます。「将来を見通せない時代」とよくいわれますが、「先が見えないのが人生」は亡き父が遺した言葉で、人生とはそもそも見通せないもの。
先が見通せないからといって、悲観的にとらえるということは、敢えて悲観的な未来を引き寄せることかもしれません。マーちゃんは、ネット上の老人クラブを運営していてシニアライフを楽しみましょうと呼びかけています。嫌老社会と呼ばれるいまも、これは、老齢期が決して楽しいものではないことの裏返しでしょう。しかし、高齢者だからこそITを味方につけることでその生活の質は劇的に向上するかも。「AI」ともうまく付き合えば、「老い」も怖くない時代なのかもしれませんね。