法務省のホームページには、こう書かれています。「 1948年12月10日の国連 第3回総会において 、全ての人民と全ての国とが達成すべき共通の基準として、世界人権宣言を採択。1950年12月4日の第5回総会において、世界人権宣言が採択された日である12月10日を「人権デー」と定め、 この日を祝賀して人権活動を推進するための諸行事を行うように要請する決議を採択しました」。
これを受けて日本でも今日に至るまで、全国の自治体でいったいどれほどの予算が使われてきたでしょう。わたしが役所にいた頃、この仕事を担当する男の先輩から聞いた言葉に憤慨したことがあります。「しょーもない。どうせ単なるイベント、お祭りや」。税金を使って予算を執行する当の担当者の本音がコレですから、崇高な理想も絵に描いた餅。70年経ったいまの今でも 偏見や差別、ハラスメントにレイプはいっこうに治まる気配をみせていません。
それにつけても許しがたいのは、伊藤詩織さんへのセカンドレイプ。 国会議員をはじめ、医師や大学教授までもが加害行為をしていたというのですから何を信じていいのやら。女性だけがレイプの被害者かといえばそんなことはなく、断じて女性だけの問題ではあり得ません。「男の先輩」の言葉に象徴されるとおり、人権が守られる社会の実現は絵空事かといえば、それもあり得ない。なぜなら、今回コロナは間違いなく人々の意識を変容させているのだから。