心配性のわたしがはじめてお母さんになったのは24歳、第2子誕生は30歳でした。子どもの父親は子煩悩だったものの面前DVが過ぎる人で、子どもたちにはわたしに連れられ、あっちへ逃げこっちへ逃げする幼少期を過ごしてきた過去があります。
そんな矢先の1995年1月の今日、わたしたち母子は避難先の市営住宅で阪神淡路大震災に遭遇。たった一人でどうやって幼い命を守っていけばいいのか途方に暮れたわたしは、生来の心配性が高じて子どもたちからすれば、うざったいことこの上ない母親になり果てていったのです。
子を案ずればこその心配性も度が過ぎればただの害悪。誰も幸せにはなりません。あれから29年。はじめておばあちゃんになったわたしは、そのことの意味にやっと気づかされた気がしています。自分の不安を言葉に代えてきとんと対策した後は手放す。あとは子どもを信じて待つことを、この年齢になって学んでいるところです。