◆ 基本的な考え方
障害年金の認定基準において、知的障害は「精神の障害」に分類され、原則として教育歴やIQ(知能指数)を重視して認定されます。
発達障害の場合はIQだけではなく社会適応能力などの面が重要ですが、知的障害に関してはIQが中心的な評価要素となります。
以下にICD-10(国際疾病分類第10版)における「知的障害(F70~F73)」の分類と概要を示します。
目次
🧠 ICD-10 F70~F73:知的障害の分類(中核部分)
| コード | 分類名(日本語) | 分類名(英語) | IQの目安 | 概要・特徴 |
|---|---|---|---|---|
| F70 | 軽度精神遅滞 | Mild mental retardation | IQ 50〜69 | 学業は小学校中程度まで可能。日常生活における軽度の支援が必要な場合がある。社会的スキルの習得も可能。 |
| F71 | 中等度精神遅滞 | Moderate mental retardation | IQ 35〜49 | 基本的な読み書き・計算が限定的に可能。日常生活では中等度の支援が必要。簡単な作業なら可能なことも。 |
| F72 | 重度精神遅滞 | Severe mental retardation | IQ 20〜34 | 言語能力や自立生活能力が著しく制限。日常生活全般にわたり常時支援が必要。 |
| F73 | 最重度精神遅滞 | Profound mental retardation | IQ 20未満 | 非常に重度の制限。言語・運動・自己管理能力がほぼない。常に全面的な介護が必要。 |
◆ 障害等級はIQだけで決まる?
いいえ、実際の等級認定にはIQだけでなく、「日常生活能力の程度」も加味されます。
たとえば、IQが50でも、家族の援助なしに日常生活が送れない場合は2級とされる可能性があります。
■ IQに基づく障害年金認定の実務的なポイント
- 20歳前の障害(20歳前傷病) として認定される場合、初診日は不要です。
- 原則として、20歳の時点の状態で診断書が作成されるため、当時のIQ検査結果が重要になります。
- 複数の知能検査の結果がある場合、最も適切なものを提出すべきです(適齢期に実施されたもの、検査者が専門家であるものなど)。
- 知的障害の状態が軽く障害基礎年金に該当しない場合でも、発達障害の症状が顕著になってきた場合は、同一傷病として診査されるため、診断書に必ず併記する必要があります。
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