人が依存する対象は、アルコール、薬物、ギャンブルなど多岐にわたります。こうした依存症を抱える方から、「〇〇依存症と診断を受けているのですが、障害年金の対象になりますか?」というご相談をいただくことがあります。
1. 依存症単独での認定は難しいケースがある
原則として、精神の障害として障害年金の認定対象となる傷病は、厚生労働省が定める「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」に挙げられています。
- 依存症(精神作用物質使用による精神及び行動の障害)自体も対象傷病の一つではありますが、その認定は「精神病の病態を示すもの」に限られるなど、要件が非常に限定的です。
- 依存症のみでは障害年金の等級に該当するような状態と判断されないことがあります。
2. 重要なのは「合併する精神疾患」の存在
依存症に苦しむ方の多くは、他にも精神的な問題を抱えているケースが少なくありません。
- うつ病、不安障害、双極性障害、統合失調症、パーソナリティ障害などの精神疾患を合併していることがあります。
- 障害年金の審査では、依存症と合併症を合わせた精神的な状態を総合的に評価し、日常生活や社会生活への支障の程度によって認定が行われます。
- 依存症のみで等級に該当しなかったとしても、**合併症と合わせての請求(併合認定)**によって、年金の受給資格を得られる可能性が高まります。
3. 初診日の特定に役立つ合併症のヒアリング
障害年金の手続きにおいて最も重要かつ困難なのが「初診日」の特定です。初診日とは、障害の原因となった病気で初めて医師の診察を受けた日を指します。
- 依存症の治療が長期にわたる場合、依存症の治療開始日が初診日だと思われがちです。
- しかし、合併しているうつ病や不安障害などの精神疾患が、依存症の治療を開始するよりも遥か以前から存在し、その治療を始めていたケースが多々あります。
- この場合、依存症よりも先に発症・受診した合併症の初診日が、障害年金請求上の正式な初診日となる可能性があります。
<初診日特定のポイント>
- 依存症の治療に入る前に、精神科や心療内科、時には内科などで精神的な不調(不眠、抑うつ、不安など)で受診していないかを確認する。
- その受診日が正式な初診日と認められれば、保険料納付要件の判断や、遡及請求(過去にさかのぼって年金を受け取る請求)の可否にも大きく影響します。
無料相談は、対面、出張の他、LINEやZOOMも対応可能。猫はビタミン障害年金はミネラル 障害年金サポートOpen Dialogueねんきんカフェです。
📩 無料相談はこちらから(http://お問い合わせ)

