「おひとりさまの老後」シリーズ「在宅ひとり死のススメ」の中で、著者の上野千鶴子さんはこのように書いています。「あなたの人生の中でもっとも時間とエネルギーとお金を使ったのは、子育てでしょう?と聞くと、子どもを育てたほとんどの高齢者はイエス、と答えます。」と。
外からは見えづらいひきこもり(8050)問題はこの香川でも深刻です。ひきこもっている当事者のうちの一定数は何らかの精神障害を患っていることがあるものの、世間体を気にするなどして親の側がそれを認められないまま高齢期に突入。親を悲しませたくない子の側も今さら現実に向き合うことなど容易ではない。
このようなパターンが少なくない中、ときに九十代の親ごさんから相談が寄せられてきました。しかし、当のご本人が向き合えない以上解決は容易ではなかったのです。「この子を遺して死ねない」問題。縁あって、わたしはここに行きつき、残りの人生をかけたライフワークとして取り組むことになりました。ある意味今日は、そのはじまりの日です。