見過ごされる“生きづらさ”と、障害年金という支え
わたしのもとには、日々さまざまなご相談が寄せられます。
中でも近年増えているのが、発達障害をベースに、うつ病や依存症を合併して苦しんでいる方のご相談です。
実はこのようなケースは、表からは見えにくく、気づかれにくいのが特徴です。
だからこそ、支援につながるのが遅れ、さらに深刻な状況に陥ることも少なくありません。
今日は、そうした「見過ごされがちな生きづらさ」について、具体的な事例とともにお話しします。
そして、**障害年金という“もうひとつの支え方”**についてもご紹介します。
■ ケース①:大学中退、引きこもり状態の青年(ASD+うつ)
幼い頃から「空気が読めない」「変わっている」と言われ続けた彼は、真面目で勉強は得意でしたが、人間関係が苦手。
大学でも集団行動に適応できず、孤立。
次第に登校できなくなり、自室にこもるように。
「何のために生きているのか分からない」と語る彼は、精神科でうつ病と診断。
その後、詳しい検査で**ASD(自閉スペクトラム症)**が明らかになりました。
🔎 見落とされがちなポイント
彼の困難は「本人の甘え」ではなく、発達特性がもとにある“社会とのギャップ”です。
適切な診断と支援が早ければ、違った選択肢があったかもしれません。
💡 障害年金の受給につながったポイント:
- 対人関係の極端な困難
- 日常生活での意思疎通・外出・就労困難
- 精神科での継続的な治療と医師の診断書
■ ケース②:会社員男性(ADHD+アルコール依存)
仕事ではいつも「うっかりミス」「報連相不足」を指摘され続けてきた彼。
納期遅れやミスで上司に怒られ、ストレスから飲酒量が増えました。
やがて毎晩のように深酒をするようになり、朝起きられず欠勤も。
精神科ではADHDの特性とアルコール依存症が併存していると診断されました。
🔎 見落とされがちなポイント
周囲には「自制心のない人」「だらしない人」と映っていたかもしれません。
でも、そこには発達障害特有の衝動性や自己コントロールの難しさがありました。
💡 障害年金の受給につながったポイント:
- アルコール依存が重度になり、通院・日常生活にも支障
- ADHDによる計画性・判断力の著しい困難
- 医師の診断書により「精神の障害」として認定
■ ケース③:ゲーム依存の高校生(ASD+ADHD+うつ)
学校に馴染めず、不登校に。
家では昼夜逆転の生活、ゲームに没頭する日々。
もともとASDとADHDの混在型と診断されていた彼は、孤独や失敗体験からうつ状態に。
ふとした時に「死にたい」とつぶやくこともあり、保護者が慌てて精神科に連れて行きました。
🔎 見落とされがちなポイント
「ゲームばかりしている」と叱る前に、「なぜ現実の世界が苦しいのか」に耳を傾けてあげたいケースです。
ゲームは逃避ではなく、**居場所のない彼なりの“命綱”**だったのです。
💡 障害年金請求の対象にはなる?
このようなケースでも、20歳以降で症状が重く、就労や日常生活に支障がある場合は支給対象となる可能性があります。
■ 見過ごされがちな発達障害と、障害年金というもうひとつの支援
このように、発達障害は見た目では分かりづらく、うつや依存という形で現れることが多いため、周囲が「本人の性格」として済ませてしまうことがよくあります。
でも、そのままにしておくと――
✔️ 社会から孤立
✔️ 就労困難
✔️ 金銭トラブルや生活破綻
✔️ 自殺リスクの増加
といった深刻な状況に発展していくことも少なくありません。
そんな時、障害年金という制度が“もう一つの支え”になることがあります。
■ 「働けない=支援がない」ではありません。
障害年金は、働けない方だけでなく、**「働くことに困難がある方」や、「日常生活に支援が必要な方」**も対象です。
✔️ 精神科に通院している
✔️ 日常生活がままならない
✔️ 働くことに困難を抱えており、将来が不安
✔️ 本人が制度を理解できる状態ではない
そんな方こそ、専門家のサポートで申請が可能です。
■ ご本人はもちろん、ご家族も、ご相談ください。
当事務所では、発達障害やうつ・依存を抱えるご本人や、そのご家族からのご相談を多数お受けしています。
「障害年金がもらえるとは思っていなかった」という方もたくさんいます。
あなたや、あなたの大切な人が「生きづらさ」に押しつぶされそうになっていたら。
まずは、お話を聞かせてください。
無料相談は、対面、出張の他、LINEやZOOMも対応可能。猫はビタミン障害年金はミネラル 障害年金サポートOpen Dialogueねんきんカフェです。
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💬 最後に一言
「普通に見える」その裏側に、大きな生きづらさが隠れていることがあります。
そして、それに気づいて手を差し伸べることができるのは、制度ではなく“人”です。
あなたの一歩が、その人の人生を支える支点になるかもしれません。
その支点として、私たち社労士がいます。

