何十年ぶりに同居することとなった母から、わたしはよくこういって怒られます。「あんた、あのときこう言ったでしょ!」と。前後の文脈がスッポリ抜けて、母のスイッチを触ってしまったらしい一言だけが、どうやら脳裏に焼き付いているらしいのです。たとえそれが一般には好意的な言葉であったとしても。
ネットの世界でも同じことが起きています。その典型は国会の映像です。編集され、切り貼りされたパーツだけがネット上に流通していて、良くも悪くも物議を醸しているから。もちろん、議論することは大切ですが、それには質のいい情報がある程度の量必要で全体像が正確に共有されなければなりません。
今月12日の辻元清美議員の質問のうち「鯛の頭」という最後の捨て台詞だけが切り取られ、拡散されて「意味のない質問だ」という総理のヤジばかりか、国民からもヤジが飛び交う印象です。この場面をそっくりそのまま自分に当てはめるとき、長い人生でよく似た経験をしていることに思い当たりはしないでしょうか。
このつづきはまた明日。
障害年金は、現役世代の方も受け取ることができる年金です。あなたのお困りごとを聞かせてください。
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