高松市議会での聞くに堪えないヤジの常習化。「共産主義者」というレッテル貼り。傍聴席からの抗議を制止する警備員。これらのことは、実際に傍聴した者だけが肌で感じる違和感で、インターネットで配信される「高松市議会 議会中継」からは決して見えてこない世界です。
このことについて、後日、高松市議会の別の議員の方の感想を伺う機会に恵まれたので、その要旨をご紹介します。
① ヤジを飛ばすオッちゃん(議員)たちはむしろ普通の人で悪い人ではない
② 悪い人ならインターネットで誹謗中傷を行う
③ 彼らは思ったとおりを口に出したに過ぎない
④ 既に終わったことを(質問者が)蒸し返すからヤジられても仕方がない
これを聞いて真っ先に思い出したのは「エルサレムのアイヒマン」でした。ナチスドイツのホロコーストで中心的な役割を担ったアイヒマンは、極悪非道な人物ではなく、ただ 言われたことに従っていただけのどこにでもいる凡庸な人間だったといいます。
unconscious biasは不公平だけど conscious bias は最も不公平 です。それが意識的か無意識かを問わず、自分の思い込みを疑うことをしないでいると、誰もが思考停止に陥る怖さがここにある気がします。なぜなら、今の日本とナチスドイツが、そしてヤジを飛ばす議員とアイヒマンが二重写しに見えてならないからです。