夫の死によって「身体の半分を失った」というほど、絶望の淵に突き落とされた妻でした。それから2年。 そんな妻が、強大な権力を相手取って提訴を決意するに至るには、とても十分な時間とはいえなかったかもしれませんね。
しかし、この提訴を受けて、さっそく翌日には国会内で森友問題再検証チームが立ち上がり、そこでは桜を見る会と同様の応酬がくりひろげられています。桜を見る会の追及を追っていた私も、これらの応酬に今は違和感を感じずにはいられません。
夫はなぜ死ななければならなかったのか。赤木さんの奥さんはただ、ひたすらにそれが知りたいだけです。それはそうでしょう。でないと、彼女は前に進むことができないのですから。それなのに、財務省に聞いても、情報公開請求をしても誰も教えてくれなかった。だから裁判しかなかったのだと思います。
森友問題の再検証はもちろん必要ですが、コロナ騒ぎの今である必要はないはず。第一、 森友問題の再検証と称して糾弾されている官僚たちは、ある意味、赤木さんと同じ立場に立たされているというのに、そこで正義を振りかざしても第2、第3の赤木さんをうむだけで、安倍も麻生も高みの見物ですよ。つづきはまた明日。