20代以下の若者に週刊文春の「森友スクープ」が読まれているといいます。「(公文書改ざんにかかわって、死を選ばなければならなかった近畿財務局職員、赤木俊夫さんの手記の載っている)『週刊文春』は読んだ方がいい」と、 何人もの若者が発信しているのを見て、若者たちの間にひろがっているのだそうです。
これまで、若い層ほど安倍首相の支持者が多いと聞いていただけに、これは新鮮な驚きでした。文春オンラインの記事を読み進めていくと、何と次のような声が載っているではありませんか。
「私は今までこういうことから目を背けてきたんですが、これは絶対に読まなければいけないと思いました。実際に読んでみたら、あまりに辛くて、信じられないような事実が綴られていて、涙が止まりませんでした。こんな重大なことに無関心だった自分が恥ずかしくなったし、これから日本の政治に対して、ちゃんと関心を持って行動していこうと思いました」(同女子学生)
また、別の20代は声を上げています。「 実名で告発されている関係者の方々は、家に帰れば誰かの父親であるのかもしれない。(中略)どうか、親に対する子のひたむきで切実な眼差しが、誰かの真実を話すきっかけになってほしいと祈らずにはいられない。人が亡くなるまで追いつめた狡猾な「父親」はいなかったのだと、私は信じたい。」
彼ら彼女らの親世代か、それ以上であるわたしの世代の生きざまが問われているのだと思います。この30年、この国は、若者が希望をもって生きることのできる社会であったでしょうか。「失われた」という言葉に形容され続けた挙句、コロナショックで今にもとどめを刺されようとしているこの国にあって、せめて、こうした若者たちの期待にこたえることが、我々大人の責任ではないでしょうか。