少しずつ賑わいを取り戻しているかに見える高松市の商店街。とはいえ、わたしも含め行き交う人の9割はマスク姿です。入店時のマスクの着用とサーモグラフィーカメラによる検温を義務付けている三越百貨店には、こんな掲示がありました。
「不透明な状況の中ではございますが、私たちはこれからもこの街の一員としてお役立ちさせていただき、お一人お一人の笑顔と向き合って参ります。」
この商店街。意外に歴史が古く、昨日登場したシェイクスピアの頃にまでさかのぼるのだとか。豊臣秀吉の四国制圧のあと、生駒親正の高松城築城に伴いしだいに城下町が整っていったのがはじまりだったといいます。
わたしが生まれたお寺も、高松空襲で全焼する前は、今の商店街かほど近い場所にあったと聞きました。400年を超えるときを経て、今なお暮らしの場であり続ける商店街ですが、シェイクスピアのような特別な人ではなく、残っているものなら、そこに生きた市井の人の声をこそ聴いてみたいものです。