娘とそのパートナーに連れ出され、今日は予定になかった一日を過ごすこととなりました。まず向かった先は山あいの米穀店。米屋さんにもかかわらず、うどんをめあてに多くの人が集まるお店なのだそうで、川べりにたたずむ木造の店内には、うどんの湯気を吹き飛ばすように時折、源流の風が通り抜けていきます。
名店の味で腹ごしらえのあとは西へ西へと車を走らせ、たどりついた「天空の鳥居」では、父母が浜を見下ろす絶景と鴬の声が出迎えてくれました。極楽浄土と見紛うばかりの景色の美しさと心地のよさに、一同ときの経つのを忘れ、人はこんな瞬間のために生きているんだろうなとしみじみ思ったほどです。
娘とそのパートナー。結婚するとなかなか言い出さない二人にしびれを切らしていた時期もありましたが、コロナを経験した今は何か吹っ切れた気がしています。「いい大学に入っていい会社に入って」や「結婚して子供を産んで」など、かつての目標が心に響かない時代は既に来ているのかもしれません。