「#伊藤詩織さんによる日本人女性ヘイト発言に抗議します」が目に飛び込んできて愕然とさせられています。ことの発端は、 彼女がBBCのドキュメントで語ったとされる「日本社会で育つと誰でも性暴力や性的暴行を経験しているんです」という発言。日本人女性全員が性的暴行を経験したような言い方は日本人女性を蔑めているというのです。
もちろん 、これはご本人の言葉ではありません。彼らが問題にして、あげつらっているのは、ご本人以外の誰かが訳したであろう訳語のニュアンスのことですが、仮に「」の中の日本語がご本人の言葉だとしても、わたしに言わせれば「そうですね」って気がします。しかし、それは「日本社会で育つと」というよりは、世界中どこの国であろうと同じで「女に生まれると」だったり「性的マイノリティに生まれると」だったり、もっと言えば、男女を問わずかもしれない。
中でも不快に感じるのは「 日本人女性全員が性的暴行を経験したような言い方は日本人女性を蔑めている」という発想。これは言った瞬間、自分を高みに置いて被害者を蔑む行為ではないでしょうか。こうした書き込みをする人は「性暴力」をあまりにも狭く解釈しすぎか、感受性が乏しいかのどちらかかも。何より怖いのは「デマ」と決めつけ、伊藤さんご本人ばかりか彼女を支援する人たちを敵としてとらえて誹謗中傷すること自体に異様な執念を燃やす態度。これらの人たちはリアルな世界では決してこんな発言はしないということです。誹謗中傷がエスカレートすると、ますます声が上げられなくなって世の中が生きづらくなりますが、まさかそれがねらいなんじゃないのでしょう?