今朝の高松は、雲一つない真っ青な青空に、蝉の鳴き声がいっそうにぎやかです。時折、涼し気に葉を揺らす街路樹は、陽のさす側にいっぱいの、光のつぶを集めて輝いている分、日向に出るとたちまち焼かれてしまいそうな、朝から怖いくらいの暑さです。前にもお話ししたとおり、ねんきんカフェのあるこの場所は、4分の3世紀前の空襲でたくさんの犠牲を出した場所。その日、人々はどんな朝を迎えたのだろうと、毎年思う、そんな日ですが、3年前のこの日をわたしは、南インドで迎えることとなりました。
インドの今日は独立記念日です。広い国土が祝祭ムードに包まれた3年前の今朝未明、いまから30年前に亡くなった、先代住職である祖父が夢に現れて「子や孫や、その子や孫が無事であるように。幸せであるように。」そんな意味のことをいいました。あまりにも鮮やかで、生前のそのままの祖父がそこにいて、ぬくもりが伝わってきそうでびっくりしたので、今でもよく覚えています。インドという不思議の国にいたからこそ、お盆の朝に祖父と再会できた気がしました。
祖父の死から30年。不思議な夢から丸3年めのわたしは、今日の日を娘ファミリーとともに迎えました。こんな時代だからこそ、多くの人が守りに入ろうとする中、彼らは新たな境地をめざし、まさに挑戦するところと聞いては、及ばずながらも応援しないわけにはいきません。いい時代を生きさせてもらった者のつとめとして、祖父が夢にまで出て来て訴えた通り、わが子であると否とにかかわらず、これからを生き抜こうとする若者の、ほんのわずかでも力になりたいと願う七十五年目の終戦記念日です。