いま安富歩さんにはまっています。なかでも「立場主義」という考え方は、まさに「目から鱗」な感じです。「立場主義」は、第二次世界大戦の際に、膨大な数の人が立場上やむを得ず人を殺し、自らの命を危険にさらす、というおそるべき「役」を強制されたことで、日本社会に浸透した(略)戦後、立場を守るために必死で役を果たす、という行動パターンが(略)高度成長を実現し…(あなたが生きづらいのは「自己嫌悪」のせいである。安富歩著より)というもの。
昨日のブログに、ちょうど杉田水脈さんの名前が登場したところへ、彼女のニュースが流れてきました。彼女、またやらかしてしまったようですね。ご本人は、否定しているものの、複数の関係者からその発言が確認されているそうで、 女性への暴力や性犯罪に関し「女性はいくらでもうそをつけますから」なんて言ってしまったとか。そんなことを言えば叩かれるに決まっているのに、それでも言わずにいられないのは、彼女のサガというよりは「立場主義」のなせる業ではないのかと思えてきました。
ご本人のホームページによると、彼女は、政権にとって都合のいい言説を流すことで、自らの「立場」を維持してきた人のようです。つまり、伊藤詩織さんが「 世界で最も影響力のある100人 」に選ばれたということは、政権にとっては不都合で、そんなタイミングで彼女が沈黙しているということを、彼女の「役」が許さなかった気がします。とはいえ、彼女も娘を持つ母。娘を含めて全女性を敵に回すようなことをなんで繰り返すのでしょうね。娘さんのことを思うと痛々しくて、杉田水脈さんにこそ安富さんの本を読んでほしいです。